歯周病

もし自分が歯周病かもしれないと思ったらどうします? すぐに歯医者さんに駆け込みますか?

素晴らしい決断力!!
ですが、ちょっとだけ待って下さい。
歯医者さんにも得意分野ってあるんです。 例えば「あそこの先生の入れ歯はよう噛める」なんて評判を聞かれた事はありませんか?歯周病が心配なら、せっかくなら歯周病を得意とする歯医者さんにかかりましょうよ!
でも歯周病を得意とする歯医者さんはどうやって見分ければいいんでしょう。
 
岡村院長
私ならこんなところで判断します
  •  カメラでお口の写真を撮ってくれる歯医者さん
    歯周病の治療のためには時々歯ぐきの写真を撮って治り具合を判断する事が欠かせません。でもほとんど「お金にならない」ためサボり気味になります。そこがしっかりしている歯医者さんは頼もしいですね。
  • なんとなく?楽しそうな患者さんが待合室にいる歯医者さん
    やっぱり歯医者さん通いは億劫ですよね。なのになんか笑顔の患者さんが待合室に座ってる。それはたぶん「リコール」の患者さんです。快適なお口の中を守るために、例えばヘアサロンのように定期的に利用されている患者さんです。そんな患者さんがいっぱいいる歯医者さん、そんな快適な歯医者さんは安心ですね。
 
岡村院長
どうでしょう、この2つ。今までの歯医者さんのイメージとは少し違いませんか?こんな歯医者さんを(口コミが一番確かかもしれませんが)本気で探し出すことから始めましょう。なにしろ自分の体を預けるわけですからほんの少し「探す努力」をしましょう!

歯周病はなぜ怖い?

歯周病、昔の言い方では歯槽膿漏ですが、この病気のどこが怖いのでしょう?
なぜ「歯槽膿漏」という名前がついたのでしょう?

槽の「槽」の字は浴槽の「槽」と同じ、ものを入れるおけです。歯が植わっている骨のおけの事を歯槽といいます。その歯槽の縁(へり)から膿が漏れてくる、お風呂に入って湯船いっぱいにお湯を張り体を揺するとお湯が溢れて流れ出す感じでしょうか。歯の根元にじわ~っと膿が浮いてくるので「歯槽膿漏」という名前がついたのです。再度、この病気のどこが怖いのでしょう。
歯周病を一言でいうと「膿を垂れ流しながら歯を支える骨が溶けていく病気」なのです。膿が出る事と骨が溶ける事、この2つが大問題なのです!
まず膿、現代で膿といってもニキビの先の黄色いものくらいしかピンとこないかも知れませんね。
例えば風邪の治りかけの洟(はな)や痰(たん)も膿です。体の持つ抵抗力がばい菌と戦った残骸が膿なんです。膿の中には有害有毒なものがいっぱい入っていますそんなものが長年に渡って体に溜まり、垂れ流され続けて体に良いわけがありませんよね。そして骨が溶ける事、体の骨が溶ける病気って聞いただけで怖くなりません?
歯を支える歯槽の骨が溶けて減ってしまい歯がぐらついてくる、放置すればもちろん抜歯になってしまうでしょう。
食事の楽しみも減ってきてしまいますし会話にも影響が出てきます。顔の相も変わってきますよね。歯周病って「悪いものが体に溜まり人生の楽しみが減ってくる病気」なんです。少しでも不安に思ったら、持てるアンテナをいっぱいに拡げて歯医者さん探し!(選び!!)

歯周病の治療はまずここから!

行ったら何をされるのか?
 
岡村院長
歯周病治療に取り組む歯医者さんでは以下の事をされますので心の準備をお願いします(笑)
やっぱり、まずはとにかくは現状把握!!「検査」です。これ無しに治療の計画は立てられませんからね。
検査は一般的にこの3つ
  • レントゲン写真検査
    現在はデジタル化社会、レントゲン写真もデジタル化されてます。
    利点は放射線量を1/10にできる事!安心ですよね。
    レントゲン写真で骨の減り具合を調べましょう。とにかく「骨が大事」。
  • 歯茎(歯肉)の腫れの大きさを目盛りで測る検査
    ちょっとチクチクしますが、今現在の腫れの程度や膿の量を調べられます。
    治療の節目でこの検査は行われます。
  • お口の中をカメラで撮る検査
    何を見てるのって?歯の並び方や歯茎の色や形なんかです。
    歯茎の雰囲気ってちょっとした事で変化します。熱が出たら歯茎もむくみますし、例えば妊娠中は腫れぼったくなりますよね。で、ちょっと手入れのレベルが上がるとすぐに赤みが引いたりします。歯茎って体調に正直です!
    この変化を捉えるために時々写真を撮るんです。

歯周病という病気は時間をかけて改善させていく病気です。
パパッとゴールが見える、例えばムシ歯治療のように「何回かかります。」と即答できるようなものではないんです。ある程度病状の進んだ歯周病の場合は、「少し腰を落ち着けてゆったり構えましょうね。」とお勧めする事も多いのです。目先に命のやり取りをするような怖い病気ではありませんが、人生の満足度をかなり左右する病気ではあります。長期にわたって付き合う事になる歯医者さんです。歯医者さん選びは慎重に!

歯周病治療で大事なこと

お医者さんで「ちょっと血圧高過ぎますね。」とか「ありゃ、血糖値高過ぎです。HbA1cは….。」なんて言われたら、
普通の方なら今後の人生について「摂生」を少しは覚悟しますよね?

では、歯医者さんで「けっこう進んだ歯周病ですよ!」

って言われた時どれほどの緊張感があるでしょうか?私が歯医者になって25年、最近特にこう思います。「医者から言ってもらおうかなあ。」人生に関わる病気なのに、どうも私のつたない説明では事の重大さを認識してくれない方がいらっしゃいます。

 
岡村院長
私はこんなに心配しているのに…

さてここでは歯周病の治療についてお話します。一言でいえば「お口の中を清潔にして歯茎の腫れを抑え込む事と噛み合わせのバランスを取る事これに尽きます!お口の中を清潔に!でも日本人たるもの、おそらく一日2回は歯を磨いているはず。 ただその歯磨きは20年前より丁寧になっていますか?人の体(抵抗力)は年齢とともに衰えてきますですから徐々に手入れのレベルは上げていかないとお口の中は弱ってきます。
歯医者さんの仕事は
磨きやすいお口の中にする事と、 それでも磨ききれないところについては手入れそのもののお手伝いをする事です

こびり付いた歯石を取り除いたり磨きやすい形のかぶせものにしたり、ムシ歯を治すのも歯周病の治療でもあるんですよ。ムシ歯に食べ物が詰まる事で歯茎が傷つく事もありますし、第一凍みてつらいと歯を磨けないでしょうから。

そして大事な事は、ぜひとも歯磨きが上手になっていただく事これにはやはり練習が必要です。それでも磨けないところについては、これはもう私たちがお手伝いします。そうやってお口の中を清潔に保つ事、これがまず第一、そして最重要なんです。

バランスが良い噛み合わせも大切

歯周病治療のもう一つの柱噛み合わせを安定させる事

この事は最近ますます重要視されるようになりました。歯周病は「膿を垂れ流しながら歯を支える骨が溶けていく病気」です。歯を支える基礎が弱る病気なんです。基礎が弱ると歯は揺らぎやすくなってきます。そのため噛み合わせのバランスが悪くなってきて、ますます歯を弱らせてしまいます。

ひどくなると下顎そのものがズレてきて全身の姿勢にも影響がでて、頭痛肩凝り腰痛など歯科から離れた病気まで引き起こしかねません。噛み合わせってそれくらい重要です。

歯周病が進んできて歯並びにズレが起こりはじめていたらとにかく「慎重に微調整」です。
人の噛む力=噛む筋肉の縮む力の事ですが、歯周病が進んでも筋肉の力が衰えるわけではありません。そのため歯周病で弱った歯に強い力がかかってしまう事になり、自分自身の力で自分の歯を破壊していくという非常に勿体ない事になります。

歯が抜けたところを放っておくなんて論外!

そこの分まで残った歯に負担を強いる事になってしまうのです。歯にかかる力を調整して安定させ、顎全体でしっかり噛む力を受け止められるようにする事は本当に大切です。

 

闘う?付き合う?

歯周病を治したい!

皆さんはもちろん私たちもそう思っています。しかしながら「治る」イメージには少し違いがあるようです。

例えばインフルエンザに罹っても元どおりに治りますよね。
でも歯周病の場合は「治る」といってもむしろ「くい止める、抑え込む」に近いのです。残念ながら健康だった状態に完全に戻るわけではありません。減ってしまった骨が簡単には元に戻らないからです。

そのうえ、手入れにちょっと気を抜くとまたすぐに悪くなってしまう厄介な病気です。ですから戦いに完全勝利して「歯医者さんさようなら~」とはいかず、抑え込んだ状態を長持ちさせるために一連の治療が終わった後にも定期的にお手入れに通う必要が出てきます本当に面倒な話ですけれどもこれが現状なのです。誰だって歯医者なんかわざわざ行きたくはないでしょう。よくわかります。

でも私たち歯医者もできるだけ通いやすい雰囲気作りに努力しますので、ぜひ気軽な気持ちで定期的にお越しください。

歯周病とは「闘い」歯医者とは「付き合う」

だからこそ長く付き合える歯医者さん探しは重要なんです。最後に、一番良いのは歯周病にならないために定期的に歯医者さんでクリーニングを受ける事なんですけどね、実は!